安全保障と人権研究協力者
内田 州
UCHIDA, Shu

早稲田大学次席研究員 講師
代表業績3点
- 内田州.2023.「ジョージア:NATO 加盟に係るジレンマ」, 広瀬佳一編『NATO (北大西洋条約機構)を知るための 71 章』. pp. 209-213. 明石書店.
- 内田州.2022.「文明の衝突を越えて‐EUの倫理的資本主義とパブリック・リーダーシップ」.『ワセダアジアレビュー:ポストコロナ禍と国際公共政策』.明石出版, pp.36-44.
- UCHIDA,Shu. 2019.“Georgia as a Case Study of EU Influence, and How Russia Accelerated EU-Russian relations.” Rick Fawn eds., Managing Security Threats along the EU’s Eastern Flanks. Palgrave Macmillan (Springer Nature), pp.131-151.
専攻分野
国際政治学、旧ソ連及びEU地域研究
目指す研究者像
これまで在ジョージア日本国大使館政務班専門調査員、JICAシエラレオネフィールドオフィスなど紛争経験国で実務家として勤務する一方、EUマリーキュリーフェローとしてポルトガルのコインブラ大学、客員フェローとして米国ハーバード大学デイビス研究所などで研究を行ってきた。紛争経験国の現場での実務経験と様々な国で行ってきた研究を架橋し、理論と実践を横断できる研究者を目指したいと考えている。
研究テーマ紹介
研究の柱は大きく分けて三つある。一つ目は、平和・紛争研究である。現在は、いかにウクライナが終戦を迎えた際、もしくはある程度、武力紛争が沈静化した後に、国際社会の道義的責任としてウクライナの復興支援に携わるのかという、Jus Post Bellumの課題に関心がある。また、今後は、ウクライナ・ロシア間の和解のみならず、EU・ロシア間の和解を考察する必要が出てくるであろう。そのためにも、旧ソ連及びEUの集合的記憶とアイデンティティをキーワードに、EU・ロシア間の和解に繋がる普遍的価値を模索する。
次の柱は強制移住学に関してである。法務省出入国在留管理庁の難民審査参与員として勤務するのみならず、2013年にはオックスフォード大学難民研究所で強制移住に係る講義を受講するなど、これまでも難民及び国内避難民問題に大きな関心を払ってきた。この課題を解決することが、いかに和解に繋がるかを検討する。
最後に、米国・日本、オーストラリア・インドからなる協力枠組みQUADに係る研究である。これをMinilateralism and multilateralismの観点から考察することにしている。自身の地域的専門領域は旧ソ連地域の国際政治であるものの、例えばロシアによるウクライナ侵攻が、自由で開かれたインド・太平洋(FOIP)にどのような影響があるのかなど、地域を限定せず、国際社会を点ではなく面で捉え、地域間の関係性を、地球儀を俯瞰する形で考察したいと考えている。
提出用ワーキングペーパーの仮題目
Jus post bellum over Ukraine: A key for reconciliation between EU and Russia
研究画像
