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和解学を共に研究するメンバーたちです。

哲学・心理学ジェンダー&エスニシティ

客本 敦成

KYAKUMOTO, Atsunari

KYAKUMOTO, Atsunari

大阪大学 博士課程

代表業績3点

  • 【学術論文・査読有】客本敦成「ピエール・ブルデューの「界」概念と社会認識 : 方法論に注目して」『九州教育学会研究紀要』、2020年、17-24頁、第48号。

専攻分野

近現代哲学、批評理論

目指す研究者像

他分野や社会に開かれた研究者でありたい。研究は真理追究の営みであるが、同時に社会活動の一部でもある。したがって、自分の専門分野や研究関心に没頭するだけではなく、他の分野の研究者や、更には研究者ではない様々な立場の人々を理解・尊重することができる研究者になることを目標としている。

研究テーマ紹介

本プロジェクトにおけるわたしの研究テーマは「集合的記憶を巡るマイクロポリティクスの基礎理論の構築」である。

本プロジェクトのキーワードの1つ「集合的記憶」は、感性と知性を媒介することによって人間的主体を構築する、人間の基本的な心的活動である。しかしその活動の仕方は社会や時代によって様々であって、同じように、感性や知性の形態も多様である。

わたしは本プロジェクトにおいて、こうした集合的記憶の多様な活動のありかたを十分に捉えるための基礎理論を構築することを試みる。また、以下の2点を研究上の具体的な課題とする。

まず、アンリ・ベルクソンの喜劇論、ジャック・ラカンの歴史論、ジュディス・バトラーのパスティーシュ論を批判的に検討する。それにより、これまでの集合的記憶論が主題化してこなかった「想起できないもの」が、集合的記憶の形成において重要な役割をもっていることを指摘する。

次に、集合的記憶の形成過程において「想起できないもの」の排除を巡るマイクロポリティクスが存在することを指摘する。そして、そうしたマイクロポリティクスが発生する具体的な場所として、サブカルチャーを位置づけることができると主張する。

以上2点の課題の解決を通じて、人間の感情的側面を無視せずに普遍的価値を追求する活動として、集合的記憶の形成を位置づけることが、わたしの目標である。

ワーキングペーパーの仮題目

パスティーシュとしてのサブカルチャー 集合的記憶を巡るマイクロポリティクスの基礎理論

研究画像