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和解学に関連するイベントをご紹介します。

和解学週間(毎年2月末)

和解学週間2025 酒井啓子先生 講演タイトル 略歴

講演タイトル

国際関係論と地域研究の新しい枠組の提案:「埋め込まれた関係性」との概念の導入

略歴

酒井啓子 千葉大学国際高等研究基幹特任教授 千葉大学グローバル関係融合研究センター長
中東研究と国際関係論研究者である酒井啓子は、東京大学卒業後、1982年からイラク研究専門家としてアジア経済研究所に所属。1986年から1989年まで在イラク日本大使館の専門調査員を務め、1995年から1987年まではカイロ・アメリカン大学で海外研究員を務める。2005年半ばからは、東京外国語大学教授に就任し、中東の現代史と紛争解決学を教える。2012年からは千葉大学で教鞭をとる。2019年に京都大学地域研究博士を取得。
酒井は、2012年には、中東研究者として初めて日本国際政治学会の理事長に就任し、2014年まで務めた。2014年から2017年までは、千葉大学の法政経学部学部長を務めた。
2005年以降、イラクの学術、研究機関との共同研究を精力的に行い、バグダッド大学とムスタンシリア大学と共同シンポジウムを数多く開催してきた。
酒井は、現代イラクと中東について、日本語での学術書を多く出版してきた。受賞書籍としては、『イラクとアメリカ』(岩波書店、2002年。2003年アジア太平洋賞大賞)、『フセイン・イラク政権の支配構造』(岩波書店、2003年。2009年大同生命地域研究奨励賞)などがある。また、2022年には、編集代表を務めた『グローバル関係学』(全7巻)(岩波書店、2020年)が、地域研究コンソーシアム研究企画賞を受賞した。
その他の代表的な著作としては、『中東政治学』(有斐閣、2012年)、『9・11後の現代史』(講談社、2018年)、『「春」はどこにいった:世界の「矛盾」を見渡す場所から2017-2022 』(みすず書房、2022年)などがある。
酒井の英語書籍では、共著のIraq Since Invasion (Routledge, 2020)、Gaza Nakba 2023-2024 (Springer, 2025)がある。またTribes and Poser: Nationalism and Ethnicity in the Middle East (Faleh A. Jabar and Hosham Dawood, eds., Saqi, 2003) にも一章を寄稿し、さらにRoutledge Handbook of Middle East Politics (Larbi Sadiki, ed., Routledge, 2020)も分担執筆している。