
東京大学・日本学術振興会 特別研究員CPD
代表業績
重松尚「権威主義政権に対抗するファシズム体制構想——リトアニア人行動主義連合(LAS)の分析を中心に」『国際政治』202(2021年)、47〜60ページ。
重松尚「第二次世界大戦期におけるリトアニア人行動主義戦線(LAF)の対独協力」高綱博文、門間卓也、関智英編著『グレーゾーンと帝国——歴史修正主義を乗り越える生の営み』勉誠出版、2023年、199〜246ページ。
重松尚「リトアニア臨時政府(1941年)——「抵抗」の歴史とその記憶」橋本伸也編著『せめぎあう中東欧・ロシアの歴史認識問題——ナチズムと社会主義の過去をめぐる葛藤』ミネルヴァ書房、2017年、173〜194ページ。
専攻分野
リトアニア近現代史/中・東欧地域研究
目指す研究者像
学部時代の恩師の一人は、自らを国際法学者であると自任しながらもいくつかの学際的分野にも取り組まれていた。国際法の授業のなかでは、専門分野に関することだけでなく、ラテン語やフランス語、ドイツ語に関する豊富な知識を背景に、哲学や政治思想史の研究も紹介されていた。また、専門である国際法の研究ではまさに第一線で活躍されていた。〈いくつもの言語を操り、他分野にも広く精通する、高度な専門家〉という研究者像は、私にとって模範であり続けている。特に地域研究のような学際領域においては、高い専門性をもちつつさまざまな学問領域にも精通している研究者が求められていると考える。
研究テーマ紹介
これまで、両大戦間期リトアニアにおける反体制運動と第二次大戦期の対独協力、そして両者の関連性について、政治思想などの観点から研究を進めてきた。また、中・東欧の歴史記憶に関する研究にも取り組んできた。最近では、第二次大戦期のリトアニアのソ連への併合の過程や在米リトアニア人コミュニティに関する研究も行っている。そのほか、中・東欧諸国の選挙データに関する共同研究プロジェクトにも参加している。
ワーキングペーパーの仮題目
闘技的記憶政治の可能性
研究画像

上空から撮影した湖に浮かぶトラカイ城