メンバー

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和解学を共に研究するメンバーたちです。

グローバルヒストリー

濱砂 孝弘

Takahiro HAMASUNA

Takahiro HAMASUNA

早稲田大学先端社会科学研究所 助教

代表業績

  • 濵砂孝弘『安保改定と政党政治―岸信介と「独立の完成」―』(吉川弘文館、2024年)
  • 濵砂孝弘「安保改定をめぐる日本社会党の政策過程」(『九大法学』第118号、2020年、1−56頁)
  • 濵砂孝弘「安保改定期における政府の集団的自衛権見解の形成過程」(『政治研究』第66号、2019年、55−87頁)

専攻分野

政治学、日本政治外交史

目指す研究者像

政治外交過程の大局的な動向と、これに影響を受ける個々人の人生や尊厳の問題を共に論究できる歴史家。

研究テーマ紹介

私はこれまで、戦後日本の内政と外交の連関に着目しながら、日米安保体制の「体制化」について関心を持ってきました。敗戦直後の日本では、アジア・太平洋戦争への深い反省という集合的記憶に根差した、「平和と民主主義」が標語化しました。日本国憲法の制定をはじめとする戦後改革は、経緯はさておき、リベラル国際秩序という戦後の普遍的価値を受容したものといえます。ところが、冷戦が始まり、日本がアジアにおける反共防波堤の要衝に位置付けられるなかで、日本は米国と安全保障条約を締結します。戦後外交は、憲法九条と日米安保体制を共に抱え込んだことで、構造上の歪みと矛盾を孕みつつ始動し、そのことが国内では政治的分断を招いてきました。日米安保体制は、法制度上も国内政治情勢の上でも脆弱な基盤の上に成立し、特に初期には不安定化していたなかで、いかなる経緯で現在に至る持続的かつ安定的な「体制」を整えるようになったのか。そのことが戦後外交に有する意義と課題は何か。内政と外交の連関に着目して実証的に検討しています。

ワーキングペーパーの仮題

「九条=安保体制」と戦後日本外交

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