グローバルヒストリー
William Kilgore
William Kilgore
早稲田大学 東アジア国際関係研究所 博士課程
専攻分野
集合的記憶、戦争と平和の博物館
目指す研究者像
私は以前から、学生を強く惹き込みながらも知的刺激に富んだ授業を行える教授たちに深い憧れを抱いてきた。学部時代、自分がどの専攻へ進むべきか模索していた頃、ある政治学の入門授業を担当していた教授がいた。その授業は単に知識を伝達するだけではなく、学生を自然と引き込み、「毎週の授業が楽しみになる」ような形で展開されていた。私はそのような教育者たちの授業を受けた経験から大きな影響を受け、自らもその後を追いたいと考えるようになった。
研究者としての私の目標は、新たな研究領域を切り拓きながら学問分野を発展させることと、私自身が学ぶことに大きな喜びを感じた概念や視点を次世代へ伝えていくこととの間に、良いバランスを見出すことである。
さらに私は、多様な視点が集まることでこそ、あらゆる学問分野はより豊かでダイナミックなものになると考えている。そのため、異なる背景を持つ多くの人々と協働しながら研究を進めていく機会を得たいと願っている。
研究テーマ紹介
私は、中国と日本を主たる対象として、戦争・平和博物館という媒体を通じた日中戦争表象について研究している。博物館におけるナラティブ分析を通じて、それぞれの歴史認識がいかに提示されているのか、また、それらの特徴的な歴史観が形成されるに至った相互連関的な過程を明らかにすることを目指している。さらに、こうした構築されたナラティブが、東アジア地域における継続的な「歴史問題」にどのように関与しているのかを考察する。
特に、集合的被害者意識と、それによって形成される集合的記憶に着目しながら複数の歴史博物館を検討することで、博物館という媒体において「和解」がどのように用いられているのか、また、それが実際に有効に機能しているのかを分析したいと考えている。
また、対象博物館をより精緻に分析するため、参与観察的な現地調査を研究の中核的方法として位置づけており、各博物館に対して複数回の訪問調査を実施してきた。今後も継続的にフィールドワークを行う予定である。
研究画像